市原歴史博物館の特別展「うまれかわりの旅」
市原歴史博物館で特別展「うまれかわりの旅―いちはらと出羽三山信仰―」が始まりました。この展示会は、山形県の出羽三山と千葉県市原市の長い歴史的なつながりを掘り下げ、市内各地から集められた貴重な資料を展示しています。
特別展の見どころ
この特別展は、江戸時代から400年続いている出羽三山信仰を中心に構成されています。いまだに市原市内で続くこの信仰は、羽黒山、月山、湯殿山を巡る旅を通じて、訪れる人々に過去から未来への「うまれかわりの旅」を提供しています。展示品には、三山への登拝の記録や供養塚、さらには三山塔などがあります。その展示を通じて、出羽三山講の現状や、近年の後継者不足による活動停止の問題にも光が当てられています。
特に注目すべきは、江戸時代に作られた大日如来坐像や出羽三山を描いた大絵馬といった市原市内で守り続けられてきた貴重な資料です。これらは特別展のために初めて公開されるもので、訪れた人たちは長い間人目に触れることのなかった歴史的遺産を見ることができます。また、羽黒山麓手向地区の宿坊に残る登拝の記録は数世代にわたるデータで、出羽三山と市原市のつながりを示す貴重な証拠でもあります。
フォトスポットと市民協働の展示
展示室内には、「I’Museum三山塚」というフォトスポットも設けられています。ここでは、地域の人々が参加して色を塗った「梵天ボールペン」と「山伏・行人スタンド」がともに並んでいます。誰でも写真を撮ることができ、夢中になって楽しむことができるこのスポットは訪れる人々に人気です。
さらに、エントランスには市民団体「ふるさと市原をつなぐ連絡会」と共同で行った市民協働調査の結果も展示されています。各地域の出羽三山講の現状や、生の声を紹介する内容は、地域の歴史を知る貴重な資料となっています。
特別展関連グッズとイベント
特別展に関連して、オリジナルグッズも充実しています。千葉大学デザイン文化計画研究室とのコラボによるほら貝笛や手ぬぐい、トートバッグなど、多彩なアイテムが販売されており、旅行のお供やお土産にぴったりです。さらに、特別展に来場した際にはスタンプラリーに参加することもでき、集めたスタンプに応じて記念のステッカーがもらえます。
展示会の概要
特別展は2025年10月11日から12月14日まで開催されます。開館時間は日々9時から17時まで、月曜休館ですが、祝日の場合は翌平日が休みです。また、特別イベントも多数予定されており、バスツアーや手作り体験など多彩なプログラムが用意されています。また、入場料は一般600円、高校生500円、中学生以下は無料です。
来館者がこれまで経験したことのない深い信仰の旅を体感できる特別展「うまれかわりの旅」。ぜひお立ち寄りください。詳細な情報やイベントの参加申し込みについては、市原歴史博物館の公式ウェブサイトをご覧ください。