千葉の中央公園プロムナードに新たな魅力
千葉県中央公園プロムナードに、千葉大学に在籍する建築学の学生たちが手がけた「山武ベンチ」と「パークレット」が設置されることになりました。このプロジェクトは、歩行者にとってより魅力的な空間を創造し、地域の活性化を図る「ウォーカブル」なまちづくりを目指しています。
プロジェクト詳細
この取り組みの発表は、2025年3月17日から2027年3月31日までの期間に行われます。設置場所は千葉駅前大通り中央公園プロムナードにあり、ここで学生たちは具体的な研究成果を一般市民に提供することを意図しています。
計画の背景
このプロジェクトは、2024年度の千葉大学工学部総合工学科建築学コースと大学院融合理工学府建築学コースとの合同授業の一環としてスタートしました。授業のテーマは「民有地・公有地の一体型リノベーションまちづくり2.0のアクションリサーチ」です。この研究は、建築技術教育普及センターの助成を受け、地元の千葉市役所との協力を得て進められています。
学生たちは、歩道の一部に特化した高い利用価値が期待される空間をどうカスタマイズできるかを考え、まずはケヤキの足元スペースの活用を決定しました。この場所は元々、凸凹していて使われていなかったため、工夫が必要でした。
ベンチとパークレットの設置内容
施工においては、まず束と根太を設置し、その上に山武杉の床板を敷くことで平滑な歩行空間を実現しています。その後、スケートボード対策として、プランターボックスやスタンディングテーブルも設置し、床面の盛り上がりを作り出す工夫が施されています。
さらに、ケヤキの根元部分から放射状に広がる根をイメージし、山武杉の木材を使った「山武ベンチ」が設置されます。このベンチは、様々な形状に変えられるデザインが魅力で、地域の資源を有効活用しています。特に、使用されている山武杉は、令和元年の房総半島台風で倒木したものを再利用しており、森林の再生にも貢献している点が素晴らしいですね。
協力関係
このプロジェクトは千葉大学大学院工学研究院建築学コースの松浦研究室が主催し、建築技術教育普及センターや千葉市役所、千葉県森林組合、JIA千葉など、多くの団体や機関が協力を寄せています。また、千葉大学の庭園デザイン学研究室(加戸研究室)や建築情報研究室も参加しており、高い専門性を持ったチームが支えています。
まとめ
中央公園プロムナードに新たに設置される「山武ベンチ」と「パークレット」は、地域の人々の交流や憩いの場となることが期待されています。学生たちの感性を活かしつつ、地域資源をうまく活用したこの取り組みは、他の地域でも参考にされるべきモデルとなるでしょう。ウォーカブルなまちづくりの実践を、ぜひご期待ください。