柏みんなクリニックがChatGPT導入で紹介状作成を効率化

柏みんなクリニックがChatGPTを活用した新たな紹介状生成システムを導入

医療法人社団モルゲンロート（本社：東京都）が、柏みんなクリニックにおいて最新技術を活用した紹介状自動生成システムを導入しました。このシステムは、OpenAI社が開発したChatGPTを基盤にしており、医療業務の効率化を実現しています。

効率化の背景とシステムの特徴

従来、医師はワードを使用して紹介状を作成していましたが、それには相当な時間と労力がかかっていました。新システムの導入により、作業時間が最大で従来の1/10に短縮され、医師はより多くの時間を患者との対話や診療に費やすことができるようになりました。これにより診療の質も向上し、迅速かつ正確な医療提供が可能となります。

具体的には、診療情報提供書（紹介状）を生成するための専用のGPTsが構築されています。医師が患者の年齢や症状、紹介先などの情報を入力すると、ChatGPTが自動的に文章を生成します。その後、必要な個人情報や医療データを追加することで、完成した紹介状が出来上がります。これにより、文章の統一性と明瞭さが大幅に向上しました。

紹介状自動生成画面

さらに、電子カルテへの転記や音声入力を利用したカルテ記載用のChatGPTも整備されており、これにより院内での業務負担を軽減し、スムーズな段階での情報の整理と活用が可能となっています。業務の効率化に関する取り組みとして、バックオフィスサイドでも、社内の規程に関するFAQをChatGPTが対応するシステムが運用されています。

社内規程FAQに対応するGPTs

医療従事者と患者への影響

柏みんなクリニックの院長である石川携氏は、「紹介状作成の業務は患者様の診療情報を正確に伝えるために重要ですが、時間がかかる作業でもあります。ChatGPTを利用することで作業時間を短縮でき、患者様への対応がより迅速に行えるようになりました」とその効果を強調します。さらに、診療記録の質を向上させるためのSOAPカルテの簡易入力システムの導入も進め、医師が患者と向き合う時間を増やしています。

石川医師は、こうした取り組みが医療のDX（デジタルトランスフォーメーション）を進め、効率化を図ることで、医療従事者の健康や働きやすさにも寄与すると考えています。これにより、患者満足度の向上と、医師やスタッフがより働きやすい環境の構築を目指しています。

未来への取り組み

モルゲンロートは、医療のデジタル化と業務の自動化を通じて、患者にとってより快適で安全な医療環境の実現を目指しています。理事長の小暮裕之氏は、「私たちは医師の働き方改革を支援し、医療従事者の健康と働きやすさを向上させていきます。今後も革新的な技術を取り入れ、医療の質を向上させることに努めます」と意気込みを語っています。

最後に、医療法人社団モルゲンロートは、「笑顔で安心して出産や子育てができる社会を創る」というミッションのもと、地域社会と連携しながら業務の改善と効率化に継続的に取り組んでいく所存です。今後の展開に大いに期待が寄せられています。