木島平小学校が始める「世界とつながる学び」プロジェクトの全貌

長野県木島平村にある木島平小学校で、新たな教育プロジェクト「世界とつながる学び」が始まりました。この取り組みは、特定非営利活動法人なかよし学園プロジェクト主催で、2025年10月31日に開催された講演を契機に展開されています。ここでは、地域の特産である「木島平米」を通じて、子どもたちがどのように自分たちの暮らしと世界をつなげるかについて学び、成長していく様子を詳しくご紹介します。

地域のお米を世界へ

木島平小学校の5年生は、これまで大切に育ててきた木島平米をただ消費するのではなく、その価値を世界へ届けることを考えています。授業では、代表の中村雄一氏が「このお米を収穫した後、どのようにして世界に届けるかが大切だ」と述べ、このお米が誰かのためになる可能性を語りかけました。この言葉をきっかけに、子どもたちは「木島平米」の魅力や食べ方を考察し、自分たちの言葉で世界中の友達にどう伝えられるかを模索し始めました。

“届ける学び”へシフト

子どもたちの学びはただの知識習得から、実際に何かを届けるという体験を通じて深まっていきます。「木島平の米をどうアピールするか」「どんなレシピを考えられるか」といった具体的な項目についてディスカッションが促され、逆に彼ら自身の生活がどれほど価値のあるものであるかを認識する良い機会となっています。なかよし学園は、この活動を落ち着いて進めるため、12月から開始予定の海外プログラムでの実際の紹介を計画しています。

繋がる地域の活動

もう一つの注目すべき点は、木島平村内の木島平中学校にも広がる「世界とつながる学び」の輪です。中学生は地域資源を利用した道具作りや高齢者のための杖置きの開発に取り組み、実際にそれを海外に届けたいという声が上がっています。これは「助ける」という発想ではなく、「同じ時代を生きる仲間として繋がりたい」とする、より共感型の交流が生まれていることを示しています。

未来を見据えた教育

講演では、「木島平の“ふつう”が世界での“すごい”になる」というメッセージが強調されました。地域の自然や文化、行事など、子どもたちが当たり前だと思っていることが、実は世界中の誰かにとっての憧れであることに気づき、自分たちの担うべき使命感が芽生えました。このような教育の流れは、地域社会を越えた広がりを見せており、木島平村はその先駆的な取り組みとして注目されているのです。

進化する教育の形

教育の現場では、古い型にはまらない新しい形の学びが模索されています。教育委員会の高木良男課長も、これまでの「正解を教える」形式から、「子どもたちが自分たちで考える時間」を重視する企業のあり方へと移行しつつあることを指摘しています。教育が国際的な視点を持つことで、子どもたちに自己肯定感や自信を育むことが期待されています。

今後、木島平小学校5年生が考える「木島平米の一番美味しい食べ方」や、「世界に何を伝えたいか」というメッセージは、実際に国際支援の場で活用される予定です。子どもたちの実践を通じて、彼らの声が世界に届く瞬間が待ち遠しいですね。