フランス発・「エブリリーフ」プロジェクトの開始
千葉県鎌ヶ谷市を拠点に活動するNPO法人ウィーズが、新たなプロジェクト「エブリリーフ」を立ち上げました。このプロジェクトは、フランス発の家族支援プログラムであるパレナージュを日本で展開するためのものです。設立以来、子どもや若者の支援に注力してきた同法人は、今月から本格的にリーフメイトの募集を開始し、それに伴うオンライン説明会を実施しています。
家族の環境を支える重要性
近年、日本では核家族化や共働き家庭の増加に伴い、家庭環境にストレスを抱える子どもたちが増えています。ウィーズが2023年に実施したアンケートでは、過去に傷ついた子どもたちが「何があれば乗り越えられたか」という問いに対し、約50%が「家以外の居場所や親以外の大人の存在」が必要だったと答えています。この結果は、家族だけではなく地域全体で子どもたちを支える必要性を物語っています。
「エブリリーフ」プロジェクトの概要
「エブリリーフ」プロジェクトには、親以外の大人が子どもや若者と1対1で関係を築くというユニークなアプローチがあります。参加する大人は、子どもの趣味や興味に寄り添い、一緒に活動を通じて交流を深めることが求められます。シンプルに「将棋を指してほしい」「キャッチボールをしたい」といった希望に応え、子どもたちのアイデンティティや価値観を育む役割を果たします。
このプログラムはフランスで成功を収め、家庭内の緊張を減らす効果が得られていることから、日本でも同様の結果が期待されています。既に都内では約10件のマッチングが行われ、小学生から大学生までの幅広い年齢層が参加しています。
リーフメイトの募集とオンライン説明会
「エブリリーフ」の実施にあたっては、特別なスキルは不要で、ただ一緒に時間を過ごす意欲があればOKです。活動前には事前研修があり、必要な知識を学ぶ場が設けられています。
オンライン説明会は以下の日程で開催されます。
- - 6月20日(金)20:00〜21:00
- - 6月21日(土)13:30〜14:30
申し込みは必須で、参加は無料です。詳しい内容はウィーズの公式サイトをご覧ください。
今後の展望
「エブリリーフ」は、子どもたちを育むためには多くの大人が関わる必要があるという考えのもと、今後も全国にこの取り組みを広げていく計画です。個別の関心に向き合う機会は少ない日本の教育環境において、子どもたちが多様な大人と交流することで成長していく姿を期待しています。
「こどものことは親が責任を持つべき」という考え方から、「たくさんの大人が子どもたちの育ちに関わる社会」へと変革を目指して、ウィーズは引き続き活動していきます。