エバーブルーテクノロジーズとナブテスコが共同開発した新型ドローン
2025年のジャパンドローンに参考出品されることが決定した新型の帆船型ドローン、「AST-201 spec1.4 with Windmill Sail」。エバーブルーテクノロジーズ株式会社とナブテスコ株式会社の共同研究によって開発されたこのドローンは、持続可能な社会を実現するための重要な技術を搭載しています。
新型ドローンの概要
「AST-201 spec1.4 with Windmill Sail」は、全長1.4mで、重量はわずか14kgという軽量かつコンパクトな設計です。このドローンは、ナブテスコが開発中の「風車帆」を搭載しており、風の力を利用して推進力を生み出します。特に、マグヌス効果を利用した推進方式により、従来の帆に比べて小型かつ高出力を実現し、同時に発電も行える革新的なシステムです。
AST-201は、風を利用してゼロエミッションで航行することが可能なため、海上での調査や観測業務において非常に効果的なプラットフォームとなります。これにより、遠隔操作はもちろん、今後の自動航行にも対応する予定です。
開発の背景と目的
最近、国際海事機構(IMO)では2050年までにGHS排出量をゼロにすることを目指しており、船舶の脱炭素化が喫緊の課題となっています。エバーブルーテクノロジーズでは、この問題に対処すべく、帆船型ドローンの開発を長年にわたって進めてきました。特に、天候に左右されずに安定した航行が可能な小型ドローンのニーズが高まっている中、ナブテスコの風車帆技術を採用することにより、この課題解決にアプローチしています。
風車帆は、円筒状のデザインと垂直軸風車のメカニズムを統合しており、風の力で回転し、マグヌス効果を利用して船舶を推進します。この仕組みは、小型ドローンだけでなく、大型タンカーへも応用が期待されるため、今後の展望が楽しみです。
今後の展望
今後、実際の海域でのテストを通じて、風車帆の推進能力や発電能力、自動航行の最適化を進めていく予定です。また、自然エネルギーによる長期間の運用を可能にし、環境モニタリングや災害監視といった分野への展開も計画されています。さらに、このプロジェクトはNEDOによる脱炭素社会実現に向けた省エネルギー技術の研究開発プログラムにも採択されており、高い燃料削減効果が見込まれています。
エバーブルーテクノロジーズとナブテスコは、持続可能な風力推進と発電技術を組み合わせた海上での次世代モビリティの開発を進めています。これにより、よりクリーンで効率的な社会への一歩を踏み出すことを目指しています。
展示会情報
今回の新型ドローンは、2025年6月4日から6日にかけて幕張メッセで開催される「ジャパンドローン2025」にて出展されます。気になる方はぜひ、この機会をお見逃しなく!
- - 会期: 2025年6月4日(水)〜6日(金)
- - 会場: 幕張メッセ
- - エバーブルーテクノロジーズブース位置: 6ホール No.BL-1
エバーブルーテクノロジーズは、今後も水上ドローンや除雪ドローンを始めとした新たなプロジェクトを通じて、社会課題の解決を続けていきます。未来の技術がどのように私たちの生活を変えていくのか、これからの展開に注目です。