千葉県で進化する陸上養殖の未来、木造グリーンハウスが完成

陸上養殖の新たな拠点、木造グリーンハウスが稼働開始！

千葉県鋸南町に位置する株式会社Seaside Consultingが、陸上養殖の研究開発を目的とした木造グリーンハウス「ラボ棟」を完成させました。このグリーンハウスは、376平方フィートの広さを持ち、各種新技術の検証が行われている重要な施設です。

ラボ棟の特徴と設計

ラボ棟は、木材を使用して建設されており、安房エリアの地元産木材が採用されています。従来の鉄製ビニールハウスとは異なり、木材は熱を効率よく保つ特性を持ち、朝方の室温上昇をスピーディに実現します。また、木材は海水の影響にも強く、耐火性にも優れています。この施設は、持続可能な林業と陸上養殖という二つの側面から、社会課題の解決を目指しています。

陸上養殖施設の魅力

ラボ棟内には、新型陸上養殖水槽「Seaside New Type tank」、収穫装置「Seaside Harvesting machine」、浄化装置などが設置されています。特に、陸上養殖に関する特許出願中の設備も含まれていますので、内覧は特定の関係事業者のみ4月から始まります。これにより、新しい養殖技術と発電システムの有効性が探求されています。

環境と経済の両立

企業が強調しているのは、国産木材の利用促進です。過密植林されている杉の存在がもたらす地域の課題や、花粉症、獣害などの環境問題への取り組みとして、地域の森林を助ける取り組みもしっかりと展開しています。Seaside Consultingは、衰退が進む林業に風穴を開け、この分野に新たな産業を軌道に乗せることを目指しています。

新型発電システムの役割

木造グリーンハウスの屋根には、最新の太陽光発電パネル（ペロブスカイトおよびCIS太陽電池）が設置されています。これにより、養殖活動に必要な電力を自給し、コスト削減と環境負荷の低減が実現されています。このシステムは、従来のシリコンパネルよりも軽量で設置が簡単なため、次世代の発電技術として期待されています。