日本とシリアの平和
2025-07-31 10:37:28

シリア・デリゾールに届ける日本の平和教育活動の報告

シリア・デリゾールに届ける日本の平和教育活動の報告



特定非営利活動法人なかよし学園プロジェクトによる平和教育の取り組みが、2025年7月29日にシリア・デリゾール市で行われました。この活動は、日本の戦後80年の経験を活かし、シリアの教育機関や行政と連携して平和な未来を築くための努力です。本プロジェクトは、経済産業省の支援を受け、「世界とつながる学びプロジェクト」の一環として実施されました。

焼け跡からの復興の現場



デリゾール市は、2011年から続く内戦の影響で壊滅的な状況にあり、商業や文化の中心地であった場所も今は瓦礫に覆われています。現地視察中の中村代表が住民から受けた「まるで広島のようだ」という言葉が、この取り組みの意義を深く印象づけました。過去を生き抜いた日本が抱える希望が、今まさに復興を始めたシリアにとっても希望となることを期待して活動が進められました。

瓦礫が散乱したデリゾール市

アルハリータ市・サリータ中等学校での模範授業



デリゾール近郊のサリータ中等学校では、なかよし学園と日本の生徒たちが協力して作り上げた平和教材を使用した授業が行われました。中村代表自らが出向き、「光の授業」や「人体エプロン」を使って平和の概念を教えました。

「光の授業」では目に見えないメッセージが可視化される体験を通じて、平和の価値を理解することに重点が置かれました。また、「人体エプロン」を使用した授業では、外見の違いに関わらず、私たちの身体が同じであることを学ぶことで、相互理解の大切さが伝えられました。さらに、日本の人気番組『アメトーーク!』とコラボした独自の授業では、ユーモアを用いて国や文化の壁を越えて共感を生む瞬間が生まれました。

長崎県対馬市から届けられた平和カルタ



対馬市立西部中学校では、「自分たちにできること」をテーマにした講演をきっかけに、生徒たちが平和への思いを表現した「西部中平和カルタ」を作成しました。このカルタは、現地の生徒たちに大きな影響を与え、日本の授業スタイルを取り入れた新たなアプローチの可能性を示しました。校長のアルサミー氏は、日本の教育の重要性を強調し、シリアでもこの方法を採用すべきだと語りました。

PEACE BUTTON PROJECTと紙芝居



「PEACE BUTTON PROJECT」では広島平和記念資料館から提供された絵本を使い、日本の生徒たちが翻訳して現地の人々に広島の歴史を伝えました。シリアの教育関係者は、日本の体験学習の重要性に感銘を受け、教育方針の改善に向けたヒントを得ることができました。また、長崎から提供された紙芝居『瞳の中の子どもたち』も深い感動を呼び、被爆体験を子どもたちの目線で語ることが大切であると認識されました。

「平和の靴下」と新しい連携の可能性



さらに、奈良県広陵町の靴下製品をシリアに紹介し、教育部門が「平和の靴下」として世界に発信する意義を見出しました。日本の技術と地域の農産物を組み合わせることで、新たなビジネスの可能性が広がります。

未来へのメッセージ



中村代表は、シリアでの活動を通じて平和の重要性を再認識しました。今後も日本の経験を活かし、シリアをはじめとする世界と連携し、一緒に平和な未来を築いていくことを誓っています。今回の活動が、シリアの教育改革にとって新たな希望となることを願っています。


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