「子どもたちがつなぐ平和の架け橋─長崎の歴史をカンボジアへ」
特定非営利活動法人なかよし学園プロジェクトは、長崎の原爆投下の歴史を通じて平和を学ぶ教材として、絵本『はじめてのナガサキ』を制作しました。この取り組みは、対馬市立東部中学校と壱岐市立石田中学校の生徒たちが中心となって行い、完成した絵本はカンボジアの難民キャンプで初めての朗読授業が行われました。現地の人々からは多くの共感が寄せられ、「世界中から戦争をなくすべきだ」という声が響きました。
絵本制作の背景
「ヒロシマ・ナガサキ」という言葉は広く認知されていますが、その内容への理解は浅いままです。多くの人が原爆の出来事についての詳細を知らず、またその影響を受けた人々の生活などについても理解が不足しています。なかよし学園はそのギャップを埋めるために、長崎の歴史を一つのストーリーとしてまとめた絵本を制作しました。これにより、体験を学び、紛争や難民問題といった現代の課題と結びつけることを目指しています。
学びのプロセス
本絵本は、「世界とつながる学び」プロジェクトの一環として誕生しました。参加した生徒たちは「自分にできること」を探求し、日々の授業で得た知識やスキルを基に絵を描いていきました。結果として、対馬市の東部中学校と壱岐市の石田中学校の生徒たちの作品を使用し、共創型の平和絵本として仕上げることができました。これは、特定の才能に頼ることなく学校全体での学びをシェアする試みでもありました。
カンボジアでの朗読授業
完成した『はじめてのナガサキ』は、最初にカンボジアの難民キャンプで朗読されました。難民キャンプからの要請を受け、絵本をクメール語に翻訳し、現地に伝えられました。この朗読を通して、戦争の痛みを知るカンボジアの人々は、日本の戦後復興の物語に非常に強く引きつけられ、「希望の言語」として多くの感想が寄せられました。これは、過去の悲劇を乗り越える力を与えるものでした。
平和のシンボルとして
完成した絵本は、カンボジアの地雷博物館にも寄贈されました。地雷除去活動を続けるAKI・RA氏は、「戦争で傷つくのは常に弱者であるため、戦争は決して許されるものではない」と述べ、戦争のない世界の実現に向けての重要性を強調しました。
未来への展望
『はじめてのナガサキ』は、今後も世界各地での平和授業で使用される予定で、全国の児童生徒が英語翻訳を行い、国際的な協力の手助けとなるPEACE BATONプロジェクトも拡大中です。子どもたちが自ら教材を作り、学びを通じて行動する姿勢が、新しい国際理解の形を作り出しています。
結びに
「ヒロシマ・ナガサキ」の教訓を伝えることは、単なる知識の伝達にとどまりません。子どもたちが行動し、平和を自らのものとして捉えることで、未来に向けて希望の架け橋を築いていくことができます。なかよし学園は、子どもたちの学びを通じて平和のメッセージを世界中に届け続けます。