漁港のお仕事体験プログラム
2025年5月15日、新宿区立東戸山小学校の6年生約30名が千葉県南房総市にある富浦漁港で「漁港のお仕事体験プログラム」を実施しました。これは、一般社団法人次世代価値コンソーシアムが主催し、アクトインディ株式会社が運営する「いこーよ」の一環として行われたもので、子どもたちが海洋学習を通じて海との関わりを深めることを目的としています。
漁港体験の内容
当日は、金目鯛やアジ、ムツなど多彩な魚が水揚げされ、活気に満ちた漁港で漁業の仕事を直接体験する機会が設けられました。児童たちは、漁業の基礎である魚の種類や漁法、選別作業を学び、さらに魚が食卓に届くまでのプロセスを実地で見学しました。特に、鮮魚の選別体験では、自ら手に取って触れることで魚の特徴や生態を身近に感じることができました。
また、入札体験のゲームでは、仲買人としての役割を果たしながら魚の価格を決定することを通じて、水産流通の実態や商業的側面についても理解を深めました。教科書だけでは学べない貴重な体験に、子どもたちは笑顔とともに真剣な眼差しを向けていました。
教員と児童からの感想
参加した児童たちは、普段触れることのない魚に興味を示し、学びの深さに感謝の意を表しました。東戸山小学校の校長、宇山幸宏氏は「このような貴重な体験を通じて、子どもたちが海についての理解を深め、食べ物に対する感謝の気持ちを育てられたことに大変嬉しく思います。より多くの子どもたちにこの経験を共有してほしい」と語っています。
海洋学習への取り組み
本プログラムは、次世代へ豊かで美しい海の継承を目指した「海と日本プロジェクト」の一環として行われており、海洋体験を提供することで、子どもたちの海との接点を増やす意義深い試みです。特に、日本は島国でありながら、子どもたちと海との接点が減少している現実があります。このプロジェクトは、それを克服するための重要なステップとなるでしょう。
今後の展望
2025年には東京都内の5つの自治体と連携し、さらに多くの小学校に海洋学習の機会を提供する予定です。実施内容には、海の安全教室やマリンアクティビティ、プランクトンの採集・観察など、多様なプログラムが含まれ、子どもたちの理解を深める絶好のチャンスとなっています。
このように、新宿区立小学校の児童たちは、海とのつながりを実感する貴重な機会を得ることができ、これからの学びにも多くの影響を与えることでしょう。子どもたちの未来に大きな希望を抱きつつ、海洋学習のさらに充実した実施を期待しています。