靴下がつなぐ世界
2025-12-04 17:42:13

奈良県広陵町の靴下がシリアでの学びを支援する

奈良県広陵町の靴下がシリアでの学びを支援する



特定非営利活動法人「なかよし学園プロジェクト」は、2023年11月27日に奈良県広陵町役場を訪れ、シリア・デリゾールで行った教育支援活動の成果を報告しました。広陵町から寄贈された靴下が、戦後復興の最前線にあるシリアの教室でどのように活用されているか、その様子が写真や動画と共に町長や教育長に共有されました。これにより、広陵町の靴下が「日本の技術力」と「平和な日常」を語るシンボルとなっています。

教育支援と靴下の役割



2025年7月にはなかよし学園が再びデリゾールを訪れ、現地の大学生や行政の若者を対象に、日本の戦後復興やものづくりの歴史に焦点を当てた授業が行われました。この授業で取り上げられたのが、広陵町の工場で手作りされた靴下です。授業を通じて、日本の靴下産業の歴史や技術の工夫、さらには「平和な社会が支える快適な暮らし」についてのメッセージが伝えられました。

デリゾールの若者たちに靴下を実際に手に取ってもらったところ、「縫い目が滑らかで履き心地が良い」といった感想が寄せられ、靴下に込められた日本の製造技術への関心が高まりました。また、デリゾールのアルフラット大学の関係者も参加し、靴下がもたらす教育的価値に驚いていました。この交流の中で、日本とシリアの文化が交わる貴重な機会が生まれています。

シリアの現状と地域のつながり



デリゾールは、ユーフラテス川沿いに広がり、かつては農業や資源産業で栄えた町でした。しかし、2011年から続く内戦の影響で町は壊滅的な被害を受けています。戦後0年とも言える厳しい状況の中、町の復興を目指す活動には、多くの課題が残されています。住民たちは依然として地雷や不発弾の脅威にさらされ、住宅や学校の復旧が進まない中で、日々の生活を続けています。

デリゾールでは、広陵町の靴下が希望の象徴として位置付けられ、教育現場で活用されることで、地域に新たなパートナーシップが生まれています。現地の伝統工芸品「カラッシュ」を広陵町に届けるなど、相互の文化と経済を繋ぐ活動が進行中です。

未来への展望



「なかよし学園プロジェクト」は、広陵町と協力し、今後も「世界とつながる学びプロジェクト」を通じて、地域の教育資源を活用した取り組みを進めていく方針です。具体的には、広陵町内の小中学校でのプロジェクト導入や、靴下とカラッシュをテーマにしたオンライン交流、共同で教材を作成することが計画されています。

中村代表は、「広陵町の靴下を通じて、戦後の復興の歩みとものづくりの精神を伝えることができたのは、現地の若者たちにとっても広陵町にとっても意味のあることです」と述べています。このような交流を通じて、広陵町とシリアの若者が繋がり、未来に希望を持てる場を創造していくことが期待されています。地域の特産品が国境を越えて人々を結びつける光景は、まさに「人が学び、働き、語り合う場所」への道を切り開いていると言えます。


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