低環境負荷のリチウム回収技術を実現するLiSTie
LiSTie株式会社が開発した超高純度リチウム回収技術「LiSMIC」が、使用済リチウムイオン電池や塩湖、鉱石などから、水酸化リチウムを99.99%の純度で回収する実証機を完成させました。これにより、リチウムの再利用が現実のものとなります。このリサイクルシステムは、環境への負荷を大幅に減少させると同時に、高効率でのリチウム回収を実現します。
実証機の概要
新しく完成したベンチプラント実証機は、前処理プロセスを経て、使用済資源からリチウムを高度に精製するLiSMICプロセスで構成されています。24時間連続運転が可能で、2026年5月からは、株式会社会社TYKと協力し、使用済耐火物から水酸化リチウムを1.5kg/日ペースで回収する試験が始まります。
圧倒的なコスト削減
この技術の魅力の一つは、リサイクル可能な水酸化リチウムの製造コストです。市場価格が約2,500円/kgのところ、LiSTieでは500円/kgを見込んでいます。この圧倒的なコスト削減が、リサイクルリチウムの普及を後押しするでしょう。
次なるステップ
LiSTieは、さらに効率的な水酸化リチウムの年間製造量を570トンに引き上げるため、12mサイズのコンテナ型リチウム回収装置「LiSMICユニット」の開発も計画中です。このユニットは、塩湖や鉱山への販売を予定し、リサイクルリチウムの市場拡大を目指しています。
LiSMICの特徴
LiSMIC技術は、イオン伝導体セラミックスを利用したリチウム分離膜を使用し、これまで中国に依存していたリチウムの精製プロセスを大幅に効率化しました。その結果、純度の高い水酸化リチウムを迅速に回収できる他、従来の方法では不純物を含むことがありましたが、LiSMICではそれを含まず、品質が保証されます。
リサイクル技術の未来
この技術はリチウムの分離にとどまらず、リチウム同位体の効率的な供給にも期待が寄せられています。特に、核融合エネルギーの燃料となるリチウム6の供給も視野に入れています。
リサイクルプロセス
使用済リチウムイオン電池は、最初に焙焼されブラックマス化し、その後水に溶かしてリチウムを抽出します。この前処理の後、LiSMIC技術によって高純度のリチウムを生み出すフローが確立されています。これにより、最終的にリサイクルリチウムが効率良く製造されます。
会社概要
LiSTie株式会社の本社は青森県にあり、千葉県柏にも研究所があります。2023年に設立されたこの会社は、リチウムイオン電池のリサイクルとともに、最先端技術を通じてエネルギー資源の持続可能な利用を推進しています。
公式サイト:
LiSTie
この新しいリチウム回収技術は、リサイクル業界に変革をもたらす可能性を秘めており、持続可能な未来を築く一助となることでしょう。