千葉の新しい選択肢、障がい者支援を目指すコンフィチュールの誕生
千葉市に本社を構える株式会社川島屋が運営するベーカリー「マロンド」は、障がい者も共生できる社会を目指す「Hajimete confiture」と提携し、コンフィチュールの販売を開始しました。これにより、障害のある方にも平等な選択肢を提供し、地域との連携を深める意義が注目されています。
Hajimete confitureの理念と背景
Hajimete confitureは、その名の通り「初めてのコンフィチュール」を提供することを目指すブランドで、障がいのある方が正当な賃金を得て、自分らしい生活を送れるように支援することを目的としています。この理念に賛同した川島屋は、自社の店舗であるマロンドを通じて、福祉の枠を超えた販売を行います。
一般的に、障がい者が福祉作業所で得られる賃金は、わずか月13,000円程度とされていますが、Hajimete confitureでは正当な最低賃金以上を得られるシステムを構築しています。これにより、障がい者の方々が自分の力で生計を立てられるようにすることが目指されています。
こだわりのコンフィチュールたち
販売されるコンフィチュールは、季節の国産フルーツを使用し、素材本来の味を活かしたものばかりです。品揃えは以下の通りです。
- - ルバーブ: 北海道産のルバーブを使用し、豊富な繊維質とビタミンが腸内環境や肌の調子を整える効果があります。
- - ドライフルーツとナッツ: リンゴ、ドライフルーツ、オレンジピール、マカダミアナッツにシナモンを加えた、意外性のある組み合わせのコンフィチュールです。
- - なかののきらめき: 長野県の希少な赤いリンゴ、「なかののきらめき」を使ったコンフィチュールで、通常のリンゴにはない美しい色合いが特徴です。
- - いちじくとカシス: いちじくの濃厚な甘みとカシスの酸味がマッチした、絶妙なバランスのコンフィチュールです。
これらの商品は、マロンドの店舗での限定販売となっており、特に千葉ペリエ店で手に取ることができます。地域の食材を生かし、障がい者の支援を同時に行う新しい試みに、ぜひ注目していただきたいです。
障がい者支援のリアルな現状
Hajimete confitureの設立に至った背景には、障がい者の賃金が常に低いという現状への疑問がありました。創業者は専業主婦から障がい者支援に携わりながら、工賃の低さに驚愕し、何とかその状況を変えたいと一念発起しました。
「障がい者だから」といって安い賃金でしか働けない現状を打破し、障がいのある方々が自らの手で商品を作り出すことで、自らの生活を支えることを目的としたHajimete confiture。まさに「自分たちの手で未来をつかむ」という理念が試されています。
地域と共に歩む「ちば活」の仕組み
マロンドは、「ちば活」という活動を通じて、地元の事業者との連携を図ることで、地域の素晴らしさを共に育てていきたいと考えています。地元の生産者と連携して、さまざまな食材を利用した商品開発に挑戦し、千葉県全体を活性化させることを目指しています。
このように、川島屋は千葉市で100年以上の歴史を持ち、地域の支えによって成り立っています。これからも、地域に密着した事業を通じて、一人ひとりの可能性を引き出す取組を続けていくでしょう。
おわりに
障がい者支援という重要なテーマを背負い、新たな形で地域との共生を図る「Hajimete confiture」のコンフィチュール。この商品を手にとってみることで、購入者自身もこの運動に参加し、微力ながらも地域と共に成長していくことにつながるかもしれません。今後の展開にも目が離せない取り組みとなることは間違いありません。