九州旅客鉄道と東京アーティザンがAI普及で資本業務提携を発表

九州旅客鉄道と東京アーティザンの業務提携

2025年5月30日、東京アーティザンインテリジェンス株式会社（TAI）と九州旅客鉄道株式会社（JR九州）は、資本業務提携を締結しました。この提携は、鉄道事業の重要な課題を解決するための鍵となります。特に、労働力不足やコスト削減、安全性の向上に向けたAIプロダクトの開発を共同で推進していくことが目的です。

提携の背景と目的

現在、鉄道業界は人手不足に直面しており、特に老朽化したインフラの維持管理が重視されています。TAIが有するエッジAI技術と、JR九州の豊富な鉄道運営の実績を組み合わせることで、これらの課題に立ち向かうことが期待されています。具体的には、新幹線の線路や設備の点検業務をAIで効率化し、これまでの人手に頼っていた作業に革新をもたらそうとしています。

具体的な取り組み

提携によって、以下の具体的な取り組みが進められます：

1. AIを活用した点検業務の効率化
JR九州がすでに導入しているTAIの『軌道モニタリング装置』をさらに改善し、線路の異常検知や設備の状態監視を強化。これにより、従来手作業だった点検業務の効率化と省力化を図ります。

2. 共同開発による新製品の外販
「新幹線軌道モニタリング装置」をはじめとするAIプロダクトを共同開発し、他の鉄道会社や別の産業への販売も視野に入れています。

3. 技術の共有と連携強化
両社が技術的な知見を共有し、鉄道インフラのデジタルトランスフォーメーション（DX）に向けた勉強会を定期的に行い、相互理解を図っていくことも重要なポイントです。