千葉市初のワイン醸造所「千葉ワイナリー」誕生
2025年10月8日、千葉市に誕生した「千葉ワイナリー」は、千葉市初の果実酒製造免許を取得した醸造所です。このワイナリーは、地域社会とともに100年後の未来を見据えた新しいワイン文化の発信拠点を目指しています。目的は、農業、食、福祉、観光を結び合わせ、地域活性化につなげることです。
地元産ブドウと多様な挑戦
千葉ワイナリーでは、初期の醸造において、佐倉市や柏市から仕入れたブドウを使用します。また、千葉大学の沼田農場から調達したリンゴを用いたシードルや、松戸市産の黒ブドウで作るロゼ、柏市産の梨を利用した発泡酒「なしあわ」など、幅広い種類の製品を実現しています。この多様な取り組みによって、地元の食文化が広がり、地域の魅力を再発見する機会が提供されます。
さらに、2026年秋には自社圃場で育てたブドウを使用した千葉市産のワインの醸造を開始する予定です。その年は千葉市が「千葉開府900年」を迎える歴史的な年でもあり、「千葉ワイナリー」はその記念行事にも関わることから、特別なワインのリリースを目指します。
六次産業化による地域の発展
「千葉ワイナリー」は、ブドウの栽培からワインの製造、販売に至るまでのプロセスを地域内で完結させる“六次産業化”を推進しています。この取り組みは新しい産業を創出し、雇用の創出にも寄与することが期待されています。さらに、ブドウの植え付けや収穫体験を通じて地域のコミュニティも形成され、観光資源としても発展していくでしょう。
ワイナリーでの見学や試飲会は、県内外の訪問客を引き寄せる魅力となり、千葉市の観光を盛り上げることになります。地元の食材を活用したイベントも頻繁に行なわれることで、地域全体の活性化が図られます。
文化創造の拠点として
「千葉ワイナリー」は、単なるワインの生産地ではなく、文化や教育、交流の中心地へと成長していくことを目指しています。彼らは、地域内外へ向けて情報を発信し、千葉のワイン文化を広める活動を行っています。特に、身近で温かみのある体験を通じて、若い世代にも愛される存在になることを願っています。
福祉との連携による新しい価値
「千葉ワイナリー」は、就労継続支援B型事業所「トミオヴィレッジ」と協働し、福祉との連携を強化しています。地域の方々と共に作業を行う中で、参加することで得られる働く喜びや誇りが、コミュニティ全体の強化に繋がるのです。利用者が手がけたアート作品がワインのエチケットに使われることで、地域と社会との結びつきも生まれています。
クラウドファンディングを通じた挑戦
引き続き、千葉ワイナリーは地域の皆さまからの支援を受け入れ、クラウドファンディングを活用してさらなる成長を目指しています。これまでの成功を受け、次のステップとして「オール千葉市産ワイン」の実現に向けたプロジェクトも進行中です。
先を見据えた取り組み
先進的な取り組みを重ねる千葉ワイナリーは、将来的には千葉市内に広がる自社の圃場を利用して、600本もの欧州系ワインを栽培し、2030年には年間約8トンの収量を見込んでいます。これらの活動を通じて、千葉市の新しい誇りとして地域ブランドを確立し、地域の人々と共に新たな文化資産を築いていくことでしょう。
さいごに
千葉市に新たな風を吹き込む「千葉ワイナリー」は、今後も地域社会との深い結びつきを大切にし、次の100年、千葉開府1000年へ向けて歩み続けます。私たちもその成長を見守り、応援していきたいと思います。