岡山大学発ベンチャー企業が栄誉の受賞
2025年2月5日、国立大学法人岡山大学から生まれた株式会社ハイドロヴィーナスが、三井住友フィナンシャルグループ主催の「未来X DEMO DAY 2025」で、部門別最優秀賞である未来X賞をはじめとする4つの賞を受賞しました。
この未来Xはいわば新たなビジネスエコシステムの創出をめざすプラットフォームで、スタートアップや企業、公的機関など多様な主体が参加しあって新しい事業を生み出す場となっています。こちらのプログラムは2015年に始まり、2021年に現在の形にリニューアルされました。ハイドロヴィーナスが受賞したことは、企業の技術力とビジョンが高く評価された証でもあります。
代表取締役の上田剛慈氏は、同社の根幹ともいえる水力発電機「Hydro-VENUS」の詳細を披露しました。この発電装置は独自の方式で水流を活用して動作し、製造コストの削減と日常管理の簡素化を実現しています。今までのプロペラ方式では難しい点を克服し、持続可能なエネルギー供給を目指しています。
また、同社はAIを駆使したセンシング通信ネットワークの構築にも取り組んでおり、これにより治水のデジタル化(治水DXソリューション)を進めています。災害リスクを軽減し、電源不足の地域にも新たな価値を提供することで、社会的な意義が高まると注目されています。
DEMO DAYでの上田氏のプレゼンテーションには、審査員から高い評価が寄せられました。これにより、ハイドロヴィーナスは受賞した各賞から事業拡大支援の権利や技術開発に必要な資金を得ることができました。
上田氏は受賞の喜びを語り、持続可能なエネルギーと災害リスクの低減を両立させるため、さらなる技術の発展を図るとともに、多くの企業や自治体との連携を進めていきたいと述べました。
岡山大学は、このようなスタートアップ支援を通じて地域や国際社会におけるイノベーションの創出を引き続き推進していきます。また、起業に関心のある学生や教職員には様々な支援を提供しており、具体的な事業計画に関するアドバイスなども行っています。
ハイドロヴィーナスの活動は、地域や地球の未来に大きな影響を与えると期待されます。その技術に注目し、今後の展開に目を向けていきたいと思います。