千葉発、未利用資源を活かしたポーラの新ボディ美容液が登場
千葉県船橋市に本社を構える株式会社ファーメンステーションが、高知県のゆずの未利用部分から開発した「ゆずさのうエキス」を採用したポーラの新製品『フロムロストゥービューティー メルティボディババロア』の発売が発表されました。この製品は2025年11月1日に発売予定で、価格は税抜きで4,620円です。
未利用資源を活かす取り組み
ゆずの果実は様々な形で使われているものの、特に搾汁後に残る「さのう」と呼ばれる部分は廃棄されることが多いのが実情です。ファーメンステーションはこの問題に目を向け、高知県と協働し「さのう」から高濃度アルコール(エタノール)を精製することに成功しました。この取り組みの中から、同エキスの開発が実現したのです。
産官学が連携したこのプロジェクトは、食品ロスや未利用資源の活用という観点から、地域の課題解決に寄与することを目的としています。このような製品開発は、持続可能な社会の実現に向けた一歩とも言えるでしょう。
ポーラとのコラボレーション
ポーラは、今回の製品でファーメンステーションが開発した「ゆずのさのうエキス」をオリジナルの保湿成分として採用しました。この新しい体験がどのような効果をもたらすのか、期待が高まります。ポーラは高品質なコスメを提供するブランドとして知られていますが、今回の共同プロジェクトは社内外での環境意識を高める製品となるでしょう。
持続可能な社会の実現に向けて
食品ロスや未利用バイオマスの有効利用は現代社会における大きな課題の一つです。ファーメンステーションが取り組んでいる発酵技術を用いたアップサイクルの過程では、多種多様な微生物が活用されており、パートナー企業と共にグリーンイノベーションを促進しています。
例えば、食品製造工程で発生する副産物を機能性の高いバイオ素材に変換し、化粧品原料や飲料などに再利用することが目指されています。これにより、廃棄物を減らしながら、地域社会の循環型社会形成に寄与することを目指しているのです。
企業のミッションと理念
ファーメンステーションは「Fermenting a Renewable Society(発酵で楽しい社会を!)」というビジョンを掲げ、未利用資源の循環型利用を促進しています。また、国際的な「B Corp 認証」を取得しており、この認証は収益性だけでなく、地域社会や環境への配慮を重視した事業運営を行っていることを示すものです。さらに、経済産業省から「J-Startup」「J-Startup Impact」に選定されています。
おわりに
千葉県船橋市発のファーメンステーションがもたらす新たな美容変革。ポーラとのコラボレーションによって生まれた『フロムロストゥービューティー メルティボディババロア』は、ただの製品にとどまらず、未利用資源の巧みな再利用や持続可能な社会の実現へ向けた新たな一歩として位置づけられています。今後の動向に注目が集まる中、この取り組みがどのように進化していくのか、期待が高まります。