未来の循環型社会に向けた新素材「RENAMY」の誕生とその影響

リファインバースグループ（東京）とクリーンテックス・ジャパン（兵庫）が手を組み、再生ゴム素材「RENAMY」を開発しました。これは業界初の試みであり、クリーンテックス・ジャパンのダストコントロールマットに使用されていたニトリルゴム（NBR）を再生したものです。2025年12月から新しいマット「クリーンエコスクレイプ」として販売が開始される予定です。

巻き込まれた環境問題

リファインバースグループは廃棄物の再資源化に多くの力を注いできました。タイルカーペットのリサイクルを実現し、漁網やエアバッグ、鳥の羽根などの再利用を積極的に進めています。一方、クリーンテックス・ジャパンも高機能な業務用マットを提供してきましたが、ダストコントロールマットに使用されるニトリルゴムは、繊維との複合部分が分離しにくく、廃棄される運命にありました。年に約800トンのマットが廃棄されるという環境負荷がある中、この新素材の開発は重要な問題解決策です。

「RENAMY」がもたらす変化

新素材「RENAMY」は、ダストコントロールマットから繊維とゴムを分離し、ニトリルゴム素材を再生することで得られます。このプロセスによって、従来の廃棄物を新しい資源として生まれ変わらせることが可能になりました。そして、従来の再生ゴムと比較して、高い割合での再生素材の使用ができるようになり、環境負担の軽減にも寄与します。

「クリーンエコスクレイプ」は、千葉県富津市の工場で再資源化され，再びクリーンテックス・ジャパンで原料として活用されます。これにより、資源循環が促進されるだけでなく、他のゴム製品への展開も視野に入れています。

制品としての展開

新しいマット「クリーンエコスクレイプ」は2025年12月上旬から販売が始まります。また、以前のパイルタイプマットにもこの「RENAMY」を使用し、多様な市場ニーズに応えていく予定です。さらに、レンタルマットの裏材にもこの素材の活用を考慮しています。

今後のビジョン

両社はこれからも、「RENAMY」を利用して他の高機能マットや関連製品に再生素材を活用することを目指します。循環型社会を実現するための技術開発を進め、マットの回収と再利用のスキームを構築していく考えです。

リファインバースグループは20年以上にわたり、サーキュラーエコノミーを推進しており、様々な素材のリサイクルに取り組んできました。この新素材の導入が、さらなる循環型社会の実現に向けて重要な一歩となることを期待しています。