沖縄県初の「IBIS2」デモ飛行と操縦体験会
2023年、沖縄県那覇市で行われた斬新なドローン技術のデモンストレーションは、注目を集めました。株式会社Liberawareと九電ドローンサービス株式会社が協力のもと、狭小空間点検専用のドローン「IBIS2」が、雨水地下貯留施設での実演を行いました。
このデモ飛行により、「IBIS2」が提供する新たな点検の手法が示され、より効率的かつ安全な下水道管理の未来が期待されています。参加者は、那覇市上下水道局や設計コンサルタント、約30名で構成されています。ここでは、ドローンの可能性を検証し、実際の操縦体験も体験しました。
「IBIS2」の特長
「IBIS2」は屋内空間特化型のドローンであり、その狭小空間でも安定した飛行が可能です。194mm×198.5mmとコンパクトな設計で、重さも243gと軽量です。これにより、点検作業が従来よりも簡易化され、多様な環境での活用が期待されています。
一般的な点検作業では、人が立ち入ることが困難な場所でも、ドローンの利用により安全性を保ちながら、高精度なデータ採集が可能になります。デモでは、ドローンが雨水管内部を撮影し、その映像は点検業務の改善に役立つデータとして活用される予定です。
デモの成果
雨水管内部での飛行が成功したことで、点検作業の有効性と安全性が再確認されました。特に、従来は目視点検が困難だった場所でも、「IBIS2」の映像を元に詳細な分析が行えるとのことです。また、同時に開催された操縦体験会では、多くの参加者がドローンの操作性や安定性を実際に体験しました。
「IBIS2」の操縦を通じて、技術の実用性を実感した参加者たちは、ドローン技術の未来について期待を寄せています。今後の点検業務においても、時間の短縮や人手の削減に繋がることでしょう。
未来の構想
デモ後、QDSとLiberawareは、現場のニーズを反映させた新たな点検技術の開発を進めています。「IBIS2」を中心としたドローン技術の活用は、下水道管理だけではなく、様々な分野での効率化が図れる可能性を秘めています。
会社紹介
九電ドローンサービス株式会社
九電ドローンサービス株式会社は、2024年4月設立で、ドローンを使った点検サービスや測量サービスを提供しています。独自のソフトウェア開発や特許取得済みのサービスも展開予定です。
株式会社Liberaware
Liberawareは、狭小空間に特化したドローンの開発を行い、インフラ点検や維持管理のソリューションを提供しています。顧客のニーズに応えるため、さまざまな技術革新に取り組んでいます。
このようなデモは、沖縄県におけるドローン技術の導入が進むきっかけとなり、地域のインフラの安全性が高まる期待を持たせます。今後の進展に目が離せません。