未経験者が直面するITエンジニアのキャリアスタートの壁とは
株式会社オクトパスソフトウェア(本社:千葉県松戸市)が実施した調査によると、エンジニアとしてのキャリアを始める際に苦労したと回答した人はなんと92.4%に達しています。この結果は、IT業界における深刻な人材不足の中で、未経験者が直面する多くの困難を如実に物語っています。
エンジニアへの道が険しい理由
調査の結果からも分かるように、未経験者がエンジニアとして成功するためには、多くのハードルが存在します。特に、次の3つの「壁」が指摘されています。
1.
未経験による就職の難しさ
多くの回答者が「未経験だとシステム開発会社に就職できない」と感じ、83票を集めました。この現象は、企業が実務経験やスキルを重視するため、新卒や未経験者にとっては非常に厳しい環境が形成されています。
2.
学習機会の不足
自分のスキルレベルを理解できずに苦しむ未経験者が多い中で、55票の声が寄せられました。「どの学習方法が効果的かわからない」ことが、スキル獲得において大きな障害となっています。
3.
相談の相手がいない
誰にも相談できず、不安を抱える未経験者が多いことも問題です。相談相手がいないために進むべき道が見えず、不安に苛まれる人が多数存在しています。
課題解決のための環境整備
これらの壁を乗り越えるためには、業界全体での支援が求められます。特に、オクトパスソフトウェアが取り組んでいるように、実務経験と理論を結びつける場を提供することが重要です。この企業は、未経験者が顧客視点を持つエンジニアに成長できるよう、独自の育成スタイルを採用しております。
オクトパスソフトウェアでは、系列の飲食店で働きながら育成が行われ、実際に使われる在庫管理やシフト管理のアプリ開発に参加することができます。この方法により、机上の学びだけでなく、実践的なスキルが養われるのです。
スパゲッティコードを避けるための支援
独学の場合、整理されていない「スパゲッティコード」に陥りがちですが、オクトパスソフトウェアでは1on1のメンター制度が設けられています。この制度により、個別のフィードバックや課題の振り返りを通して、受講者は実践的なコード設計を段階的に学ぶことが可能です。これによって、未経験者でも自信を持ってスキルを磨き続けることができ、彼らに必要な「最初の一歩」をしっかりとサポートしています。
まとめ
IT業界における人材不足が深刻である中で、未経験者が直面するキャリアスタートの壁は、改善が求められています。オクトパスソフトウェアの取り組みが示す通り、実践的な育成環境やメンター制度の整備が、これからのエンジニア育成において重要な鍵となるでしょう。未経験者も「最初の壁」を乗り越えられる未来が訪れることを期待します。
調査の詳細
調査名:エンジニアとしてのキャリアスタートに関する実態調査
対象:エンジニア職・SE・IT技術者
調査人数:198名
方法:インターネットによるアンケート調査
実施期間:2025年7月
主な質問:
1.エンジニアとしてのキャリアをスタートする際に苦労したことはありましたか?
2.エンジニアになる際に苦労したことを選んでください。(複数回答可)