温かい映画体験を提供する「あったかタイム」
2025年7月4日(金)、千葉県のイオンシネマ幕張新都心で、発達・知的障がいがあるお子さまとそのご家族を対象とした特別な映画鑑賞会「第1回あったかタイムin イオンシネマ」が開催されました。このイベントは、映画鑑賞時に大きな声を出したり、立ち上がったりしてしまう特性を持つお子さまたちにとって、ストレスのない温かい環境を提供することを目的としています。
あったかタイムの背景
イオンファンタジーとイオンエンターテイメントの二社の共同企画として誕生したこの映画鑑賞会は、これまで主にプレイグラウンド施設で実施されてきた「あったかタイム」を映画館という新しい環境に拡大したものです。以前から特性に配慮した新しい遊び場を提供する取り組みが行われており、映画鑑賞の場でも同様の配慮を行うことで、より多くの家族が安心して楽しめる機会を創出しました。
特別上映の内容
今回の上映では、5月に公開された話題の映画『たべっ子どうぶつ THE MOVIE』が選ばれました。参加者は発達・知的障がいを持つお子さまを中心に26組、約70名が集まりました。興味深いことに、15組の親子にとっては初めての映画館体験だったのです。大きな声を出したり、席を立ったりしても周囲が気にしないでいられる環境は、参加者にとって大きな喜びだったようです。
参加者の声
参加者からは、「周りに迷惑をかけるかもしれないと映画鑑賞を諦めていたが、こうした機会があってとても嬉しい」「集中力が続かないと思っていたが、最後まで観ることができた」「子どもたちがキラキラした目でスクリーンを見つめる様子に感動した」といった感想が寄せられ、大変好評でした。こうした体験が、家族の絆や子どもたちの笑顔を生み出したことが伺えます。
フィードバックと今後の取り組み
イベント終了後に行われたアンケートでは、18組中12組が「大変満足」、6組が「満足」と回答。特に「子どもが自由に振る舞える安心感」が、参加者の満足度を高めたようです。また、参加した子どもたちの年齢は、3歳から12歳までと幅広く、5歳が最も多かったとのことです。
次回に向けて
主催者側では、「今回の経験を通して、普段映画館に行けない方々にも映画の楽しさを知ってもらえたら」との思いを強く持っています。また、今後もこのようなインクルーシブなイベントを続けていくことによって、発達障がいや知的障がいのあるお子さまとその家族も含めた、多様な楽しさを分かち合える社会の実現に貢献していく意向です。
この特別な映画鑑賞会を通じて、映画を観る喜びが広がり、より多くの家族が共に笑顔で過ごせる日が訪れることを願っています。