両荘みらい学園の3年生がRYOSO米で世界とつながる学びの第一歩を踏み出す

2025年11月27日、兵庫県加古川市立の両荘みらい学園で、特定非営利活動法人なかよし学園プロジェクトによる「世界とつながる学び」の講演会が開催されました。この講演は、3年生に向けて行われ、その目的は、国際協力について理解を深め、自分たちができる具体的な行動に結びつけることです。ちょうど米作り学習を行っていた3年生は、自分たちが育てた「RYOSO米」を、世界の食糧支援として活用することを決意し、中村代表に手渡しました。

講演内容：「平和って何だろう？」

講演の冒頭、中村代表は「平和とは何か？」という問いを投げかけました。生徒たちは「けんかをしないこと」や「みんなで話し合うこと」など、自分たちなりの平和の定義を考えました。中村代表は、戦争が起きる背景として「人間は違いを探し、互いを攻撃しがち」だと説明した後、実は「どの国であっても人々は笑う時の顔や家族を大切に思う気持ちは同じである」と伝え、共通点を見つけることの重要性を説きました。

続いて、なかよし学園が支援している地域での教育や食糧支援の様子を映像で紹介。使わなくなった教科書や募金が実際にアフリカの子どもたちの支援になっていることを示しました。生徒たちはその様子を見て、自分たちの取組みが世界でどのように役立っているかを知り、大いに感動しました。

RYOSO米とのつながり

この日、扱う主題となったのは、3年生が育てたRYOSO米。これまでの取り組みを踏まえ、新たにバトンを受け取った3年生は「自分たちが育てたお米で、世界の子どもたちを助けたい」という思いから、RYOSO米を中村代表に手渡しました。実際、昨年度のRYOSO米が支援として届けられた様子を写真で紹介し、現地の子どもたちが感謝の気持ちを伝えるお礼の手紙も展示されました。

生徒たちは、同年代の子どもたちが笑顔でごはんを食べる姿に心が動かされ、「もっと支援したい」「手紙も贈りたい」と、自分の思いを表現しました。

教員と児童の声

講演を通じて、児童たちの中には戦争や平和に対する意識が高まった様子が見受けられました。感想を述べた児童は「戦争が怖いと思った」と言い、他の国の現状を知ることができたことに感謝していました。教員たちも児童の反応に驚きつつ、「学んだことが世界とつながっていることを実感した」と語りました。

両荘みらい学園と支援活動の歩み

両荘みらい学園と、なかよし学園の関係は長い歴史を有し、これまでにもさまざまな活動を行ってきました。使わなくなった教科書の寄付や募金、オンラインで行われたウガンダとの交流授業など、子どもたちが国際理解を深める貴重な経験を重ねてきたのです。

今回の講演会は、3年生にとっての「はじめの一歩」となりました。RYOSO米が、遠くの国に住む人々の命を支えることを実感できた生徒たちは、その経験を通じて学びの重要性を再認識しました。

未来へ向けて

なかよし学園は、RYOSO米を国際支援の一環として、アフリカや中東、アジアに届ける計画です。この活動を通じて、児童たちが生まれたお米が再び教室に戻り、学びの一助となることを目指しています。

中村代表は「RYOSO米は、両荘のみんなからの愛情の結晶であり、どこかで腹をすかせている子どもたちのために、今日も役立てられています」と述べており、今後の活動に期待が高まります。

このように、両荘みらい学園の3年生がRYOSO米を通じて世界とつながり、平和を考える姿勢は、未来への希望を与えるものです。自分たちの小さな活動が、世界のどこかで誰かの命を支えることを一人一人が理解し、行動につなげていくことで、より良い未来が創造されることでしょう。