千葉県の鯨食文化を伝える新刊『鯨肉料理』が登場！

鯨食文化の新たな提案『鯨肉料理』の魅力

千葉県の南房総市和田町は、鯨にまつわる文化が根付く独特な地域です。この町にゆかりのある著者松本青山さんが新たに著した書籍『鯨肉料理』が、2025年7月3日に発売されることが発表されました。この本は、日本の伝統的な鯨食文化を次世代に継承するための重要な資料として広く注目されています。

鯨肉の身近さの復活

日本は古くから鯨を食材として利用し、古事記や万葉集にもその記録が存在しています。しかし、商業捕鯨の制限により、鯨肉が私たちの食卓から離れてしまいました。2019年に国際捕鯨取締条約から脱退し、一部商業捕鯨が再開されたことで、再び鯨肉が料理店やスーパーで見かけるようになりました。しかしその一方で、鯨肉に馴染みのない世代が増えているのも事実です。

本書では、鯨肉の取り扱いや、調理法についての情報が示されており、40種類以上のレシピが掲載されています。赤身肉から皮、舌肉に至るまで、鯨肉の魅力をまるごと感じられる内容です。鯨肉がどのように料理され、どのような食材と合わせるべきかを学ぶことができます。

鯨肉の特性と美味しい食べ方

鯨肉には特有の味わいがあり、牛肉や豚肉とは異なる特性を持っています。そのため、美味しく料理するにはコツが必要です。たとえば、赤身肉のすき焼きは関東風がオススメで、薬味や付け合わせの工夫次第でさらに美味しさを引き出すことができます。

その中でも、どういった部位がどのような味を持つのか、また、それぞれに合った調理法について詳細に解説されています。鯨肉の本来の旨味を引き出すための知識がふんだんに盛り込まれています。

鯨肉の食文化を未来へ

著者の松本青山さんは、東京農業大学で食品科学を学び、日本料理の料理人としても活動している経歴を持っています。彼は、若い世代に「鯨はおいしい」と感じてもらうための調理法や食材の提案を行っており、本書を通じて鯨肉の可能性を広めようとしています。

農文協の公式noteでは、本書の試し読みや出版経緯なども紹介されており、より詳しく『鯨肉料理』の魅力を知ることができます。これにより、鯨食文化が継承され、未来の世代にも伝えられていくことを願っています。

本書は、鯨が持つ豊かな食文化を未来につなげるための一助となることでしょう。鯨肉の新たな魅力をぜひ多くの方々に体験していただきたいと思います。今後の発売が楽しみです。