海洋学習・体験提供プロジェクトの開催
目黒区が進める海洋学習・体験提供プロジェクトが、2023年に実施されました。このプロジェクトは、区内の公立小学校の5、6年生238名を対象に、海に関する学びと体験の場を提供するもので、海の安全教室とスタンドアップパドルボード(SUP)の体験が行われました。
プロジェクトの概要
このプロジェクトは、公益社団法人次世代価値コンソーシアムが主催し、アクトインディ株式会社が運営するお出かけ情報サイト「いこーよ」と連携して進められています。目的は、子どもたちに海に関する有意義な体験を提供し、豊かな海を未来へ引き継ぐことです。
実施日は2025年6月19日から9月11日までの期間、千葉県勝浦市の興津海水浴場で行われ、参加校は烏森小学校、菅刈小学校、碑小学校、特別支援学級の児童などが含まれました。イベントには勝浦ライフセービングクラブなどの協力もあり、安全面にもしっかり配慮されています。
海の安全教室
イベントの一環として、「海の安全教室」が開催されました。ライフセーバーが児童たちにライフジャケットの正しい着用法や、万が一の落水時の対処法を教えました。子どもたちは海とプールの違いを体感し、浮力を利用した「背浮き」の練習を行いました。さらに、周囲で溺れている人がいる場合の対処方法や、海に浮く様々な物体の解説も行われました。
SUP体験
次に行われたのは、13名まで乗ることができるMEGA SUPを使った体験です。最初はボードに座って漕ぎ始め、徐々に立ち上がって海の高い視点を楽しむことができました。初めは方向をうまく進めなかった子どもたちも、プログラムの終盤には息ぴったりで、チーム対抗のSUP綱引き対決では大いに盛り上がりました。最初は不安だった子どもたちも、仲間と協力して楽しい経験を重ねていくうちに、自信を持てるようになった様子でした。
参加者の声
実際に海に入るのが初めてで不安だった子どもたちも、ライフジャケットのおかげで安全に楽しむことができたと口を揃えて語りました。「水を掛け合ったり、SUPを皆で漕いだりするのが楽しかった」との感想も多く寄せられ、海体験が彼らにとって忘れがたい思い出となったことが伺えました。
碑小学校の校長先生でもある大塚晋一氏は、「学校だけでは海に行くことは難しいがこのプロジェクトのおかげで安心して海を体験できた。」と話し、教育現場での意義を強調しました。
プロジェクトの目的
本プロジェクトは、日本財団が推進する「海と日本プロジェクト」の一環として、海を通じて子どもたちと人々がつながることを目的としています。日本は島国でありながら、都市部では海と接点が少なくなっているのが実情です。安全に楽しむことができる海体験を通じて、若い世代に海の大切さや魅力を伝えていくことが重要です。
今後も目黒区では、子どもたちのために様々なプログラムを続けていくことで、海とのふれあいの機会を提供し続けます。海は多くの楽しみをもたらし、未来への貴重な資源であることを子どもたちに伝えるために、これからの活動にも期待が寄せられています。