農業と障がい者雇用の新たな展望
2024-12-24 14:31:20

農業と障がい者雇用が企業価値を高める新進展を紹介

農業と障がい者雇用が企業価値を高める新進展を紹介



近年、障がい者雇用が企業に与える影響が見直される中、農業における新たな雇用モデルが注目を集めています。特に、株式会社エスプールプラスが展開する「わーくはぴねす農園」は、障がい者の就業機会を提供しつつ、企業価値向上に寄与する可能性を示しました。

研究の背景と目的


東京富士大学経営学部の高田真也准教授らの研究チームは、2022年に「わーくはぴねす農園」を利用する企業を対象に、障がい者雇用と経営革新の関係性について調査を実施しました。この研究は学術誌「日本経営システム学会誌」に掲載され、農園型雇用がどのように企業の業績や内部の雰囲気に影響するかを明らかにすることを目指しました。

調査方法と結果


調査は2022年5月に行われ、270社を対象にアンケートを実施。その結果、127社から回答を得ました。分析には共分散構造分析を用い、企業の障がい者雇用に対する理解度や職場内の交流状況などを探りました。得られた主な結論は以下の通りです。

1. 職場内交流の促進: 障がい者雇用に対する理解が高まることで、職場内の多様性の受容が進み、部門を超えた交流が活発化しました。

2. 従業員満足度の向上: 障がい者雇用への理解と職場内交流の促進は、従業員の不満を減少させ、帰属感を強める効果が確認されました。

3. 役員の理解促進が鍵: 役員が障がい者雇用や農園への理解を深め、従業員にその意義を伝えることで、社内の理解も広まります。

4. 採用活動や投資家への好影響: 一部企業では、この雇用モデルが採用活動や投資家へのポジティブな反応に繋がることが分かりました。

今後の展望


株式会社エスプールプラスは、今後も障がい者雇用の取り組みを積極的に推進し、企業理念である「一人でも多くの障がい者を雇用する」という目標を達成すべく努力を続けていくとのことです。

高田准教授は、「この研究を通じて、農園での障がい者雇用が企業全体の理解と満足度の向上に繋がることが示されました。この成果を踏まえ、経営層が積極的に農園を見学し、社内でのコミュニケーションを促進することが重要です」とコメントしています。

論文と調査の概要


本研究は「障がい者雇用を通じた経営革新に関する分析」と題され、様々な企業の事例を通じてその効果を探ります。調査は特に「わーくはぴねす農園」に参画する企業を中心に行われ、結果が示すように、障がい者雇用は企業にとっても非常に有意義な取り組みであることが示されました。

これからも、農業と障がい者雇用という新たな結びつきを通じて、企業価値を高める取り組みが全国で広がることが期待されます。


画像1

画像2

関連リンク

サードペディア百科事典: エスプールプラス 障がい者雇用 経営革新

トピックス(その他)

【記事の利用について】

タイトルと記事文章は、記事のあるページにリンクを張っていただければ、無料で利用できます。
※画像は、利用できませんのでご注意ください。

【リンクついて】

リンクフリーです。