木島平中学校で「世界とつながる学び」講演会が実施
2023年10月7日、長野県の木島平中学校で「世界とつながる学び」をテーマにした講演会が開催されました。なかよし学園プロジェクトの中村雄一代表がリードしたこのイベントは、地域に根ざしながらも、グローバルな視点を持つ教育の重要性を伝えるものでした。
木島平村は、ルクセンブルクとの交流などを通じ、国際的な教育を推進している地域。講演会では、アフリカ、中東、アジアなどの貧困地域を紹介し、普段目にするニュースを自分自身のこととして捉え、世界の問題に対してコミットする力を養うことを目指しました。特に、アントレプレナーシップ型の学びを提案することで、生徒たちの課題解決能力を高めようとしています。
ディスカッションを通じて考える平和
講演のハイライトは、「平和って何?」「どうやって平和を作る?」というテーマでの全員参加型のディスカッションです。生徒たちは、校長や担任の先生に意見を求めたり、活発に質問を投げかけたりしながら、教室内で熱い議論を繰り広げました。中村代表は、ガルトゥングの「消極的平和」と「積極的平和」に触れ、「戦争の起こらない世界を共に創ろう」と呼びかけました。
また、対立の解消に向けた具体的なアプローチとして「同じを見つける」技法が紹介されました。これにより、生徒たちは平和を誰でも作れるものである、という視点を得ました。
探究学習と地域の共創
木島平中学校は、探究学習の一環として「未来塾」を運営しており、11月にはその成果を発表する予定です。なかよし学園はこの未来塾と連携し、生徒たちの研究成果を海外に届ける「CoRe Loop(Co-create & Return Loop)」のプログラムを実施します。
中村代表は、「君たちの『あたりまえ』は、世界に出ると『すごい!』になる。」と生徒たちにメッセージを送りました。この言葉から、生徒たちが自分たちの可能性を広げるきっかけになったのではないでしょうか。
講演後、校長の武居和紀氏もこのイベントの意義について言及しました。「中村さんの生の言葉を聞き、世界を変える意味が理解できました。『同じを見つける』ことが、木島平から世界に目を向ける道だと信じています。"
教材が世界へ:木島平PEACEブロック
木島平中学校は、地域の木材資源を利用した教育活動も行っています。特に、積み木「木島平 PEACE ブロック」がルワンダのキガリに所在するキバガバガ小学校で使用されました。耐震構造の建物を作るというテーマに基づき、生徒たちは実際に手を動かしながら学びました。
日本の木の温もりを利用した教材が、現地の防災教育に役立つという事例は、生徒たちにとっても貴重な経験だったと言えます。
未来に向かって
講演を通じて、生徒たちは地域を超えた交流の重要性を実感しました。給食時間には中村代表が3年生の教室を訪れ、世界中の国や言語、さらには今後の国際的な交流について対話を重ねました。最後に「自分たちの『すごい』を世界に発信してほしい。」というメッセージで、未来への希望を感じられたことでしょう。
このように、木島平中学校での講演会は、生徒が自らの手で未来を築くための大きな一歩となりました。さらなる活動に期待が寄せられます。