IBIS2を活用した全国下水道インフラ点検の進展と未来の展望
株式会社Liberaware(リベラウェア)は、2025年9月10日の「下水道の日」に、同社が開発したドローン技術「IBIS2」を活用した下水道管インフラの継続的な点検を全国的に展開する方針を発表しました。これまでの北九州市、神戸市、千葉市、秋田市での成功事例を基に、リベラウェアは今後も自治体との連携を強め、安全かつ効率的な点検方法を普及させることを目指します。
1. 過去の成功実績
北九州市での特別重点調査
北九州市では、老朽化が進んだ直径2メートル以上の下水道管約54kmを対象に、IBIS2を利用した調査が行われました。通常、踏み入ることが難しい環境においても、ドローンが飛行して動画を収集し、腐食やクラックの有無を確認できました。この試みは、全国初となる特別重点調査として注目を集めました。
神戸市における公共下水道管調査
神戸市では、作業員が立ち入ることが困難な公共下水道管をIBIS2が調査しました。降雨時にも関わらず、約600 mのデータを取得することに成功。この調査は、効率的かつ安全な手法として高い評価を受けました。
千葉市での雨水管調査
千葉市では、大口径雨水管を対象としたトライアル発注認定事業の一環として、IBIS2を用いた点検が行われました。従来手法に比べ、点検の精度と効率が大幅に向上したと市からも認められました。
秋田市での全国特別重点調査
秋田市においては、敷設から50年が経過した下水道管の調査が行われました。約300mを一度の飛行で確認することができ、従来の手法に比べリスクが大幅に軽減されたことが評価されています。
2. 今後の展望と取り組み
リベラウェアは、以下の4つの方向性で今後の展開を進めていく計画です。
北九州、神戸、千葉、秋田の実績を踏まえ、全国の公共団体や自治体と連携しIBIS2を下水道調査の「標準モデル」として普及させます。
収集したデータをもとに国土交通省や各自治体との協議を重ね、点検基準や制度化に向けたガイドライン整備に貢献します。
ハードウェアとソフトウェアの両面での改良を進め、測定精度や再現性を向上させ、自治体との運用フローを最適化します。
老朽化したインフラ点検の課題に対してIBIS2を活用し、「安全性、効率性、コスト削減」の三つの要素を実現し、国土の強靭化に寄与します。
3. まとめ
「下水道の日」に際し、リベラウェアはこれまでの経験をもとに、IBIS2を全国規模のインフラ点検の基準として確立することを宣言します。今後も、導入自治体の安全と安心を確保し、継続的な技術革新を追求してまいります。
会社概要
株式会社Liberawareは、「誰もが安全な社会を作る」というミッションのもと、独自の技術を駆使したインフラ点検ソリューションを展開しています。
- - 所在地: 千葉県千葉市中央区中央3-3-1
- - 設立: 2016年8月22日
- - 事業内容: ドローンを用いた調査、点検、測量サービスなど
詳細は
株式会社Liberawareの公式サイトをご覧ください。