医療と音楽が交差する特別な一日
2025年7月26日、千葉市にある子ども交流館で「ハートキッズ教室 2025 in 千葉」が開催されました。このイベントはNPO法人ハートキッズ・ジャパンによって企画され、心臓病を持つ子どもたちとその家族へのサポートを目的に実施されました。イベントには32組の定員に対して395組もの応募があり、抽選の結果、参加が決定した子どもたちが集まりました。
当日は小学生から高校生までの子どもたちが、心臓の魅力を学び、その仕組みや医療技術に触れる体験が用意されました。特に印象的だったのは、実際の医療手技を体験できるプログラムです。
体験型ワークショップの流れ
イベントは大きく3つのセッションに分かれていました。まず、参加者は
3D心臓ペーパークラフトを通じて心臓の構造を学ぶことから始めました。カラフルな紙を使ったこの工作は、血液の流れや部位の名称を楽しく理解する助けとなりました。
次に行われたのが、
縫合体験・医療手技体験です。実際に医療用の器具を使い、模擬手術に挑戦することができるこのプログラムでは、医師の指導のもと、心臓モデルや人工血管の縫合技術を体験しました。参加者からは「実際に縫うのは難しく、助手の重要性が実感できました」との声が寄せられ、貴重な学びの場となりました。
さらに、子どもたちは本物さながらの
術衣を着用して手術の緊張感を味わうこともできました。普段はなかなか体験できない医療現場の一端に触れることで、彼らの視野を広げる素晴らしい機会となりました。
参加者からの分かち合い
保護者からは、「こんなにリアルな手術体験ができるとは思わなかった。子どもの成長にとって大きな学びになりました」といった感想が寄せられました。他にも、「ペーパークラフトを通じて心臓の仕組みを理解するのはとても効果的でした」という意見もあり、このイベントが持つ教育的な価値を実感しました。また、遠方からの参加者も多く、全国から集まった子どもたちの顔には期待と興奮が溢れていました。
音楽によるリラックス
午前の体験が終わった後、同日には平田真希子氏による
親子向けピアノコンサートも開催されました。子どもたちはこのコンサートを通じて心をリラックスさせ、音楽の持つ癒しの力を体感しました。医療体験の後の緊張感を和らげるとともに、芸術の素晴らしさに触れる新しい機会ともなりました。
今後の展望
ハートキッズ・ジャパンでは、今回の定評を受け、今後は上の学年向けの“上級編”のプログラムを導入することや、実技サポート体制をさらに充実させていく予定です。地域に医療についての学びの機会を提供し、子どもたちの未来の選択肢を広げる活動を続けていきます。
団体の紹介
NPO法人ハートキッズ・ジャパンは、心臓病を持つ子どもたちとその家族の未来を支援するために活動しています。彼らが世界標準の治療を受けられるよう尽力し、心臓病に関する知識の普及や啓発活動を通じて、社会全体の医療福祉の向上に貢献することを目指しています。今後もこの取り組みが多くの方々に支持され、広がっていくことを期待します。