京都の竹林を守る!キラメキノ未来のメンマプロジェクトの新展開
株式会社吉野家ホールディングスのグループ会社であるキラメキノ未来株式会社が、地域資源を活用したユニークな取り組み『京都産メンマプロジェクト2025』を開始しました。このプロジェクトは、社会問題となっている放置竹林を積極的に活用し、国産メンマの製造と提供を行うというものです。
放置竹林問題とメンマの関係
近年、放置された竹林は、成長が進むと周辺の植物に悪影響を及ぼすことが問題視されています。この竹林を整備しないと、周囲の樹木が枯れてしまい、さらには土砂災害を引き起こす危険性も指摘されています。一方で、ラーメンの具材として利用されるメンマは、竹を加工することで作られます。このような背景が、『京都産メンマプロジェクト2025』の取り組みを生み出した要因です。
キラメキノ未来が運営するラーメン店「キラメキノトリ」では、メンマを自家製のものとして提供しています。そのため、地元・京都の竹林から幼竹を購入し、そのままメンマを製造するというビジョンがありました。昨年は367本の幼竹を伐採し、約700キロのメンマを自家製造することに成功しました。さらに、これらのメンマは22店舗にてラーメンにトッピングされ、地域の食文化に貢献しています。
2025年度の取り組みと生徒との協働
今年もプロジェクトは始動し、4月から5月にかけて幼竹の購入・伐採が行われます。5月から7月にはメンマの製造が順次進められ、完成したメンマが「キラメキノトリ」の店舗にてラーメンにトッピングされる予定です。今年からは、京都府立八幡支援学校の生徒たちとも協力してプロジェクトを進めていきます。彼らは竹林での幼竹の収穫や皮むきの作業を行い、貴重な体験を通じて地域資源の大切さを学びます。
この活動は、地元の竹林管理者にとっても大きな期待を寄せられており、高齢化や人手不足が進む中で新しい力となることが期待されています。また、プロジェクトには京都芸術大学の学生たちが関与し、マスコットキャラクターのデザインやノベルティ制作を行い、地域への啓発活動も展開します。
環境と社会への貢献
キラメキノ未来は、単なるラーメン店ではなく、地域の環境問題に取り組む企業としての姿勢を貫いています。地域資源を駆使したこのプロジェクトは、環境保護に貢献することに加え、地域の就労機会を生み出し、教育活動ともつながっています。食を通じた新しい社会貢献のあり方を模索し、今後も地域とのつながりを深めていくことでしょう。
今後の進展に目が離せません。このプロジェクトを通じて、地域資源の有効活用とともに、ラーメンが地域社会に根付く新たな形が生まれることを期待しています。