2025年のフラワー・オブ・ザ・イヤーOTAが決定
株式会社大田花きは、東京都中央卸売市場大田市場において、毎年流通した花の中から特に優れた品種に賞を授与する「フラワー・オブ・ザ・イヤーOTA」の2025年の受賞花を発表しました。第21回となるこの賞には、全国および輸入品を含む7万点以上の候補から4品種が選ばれました。
受賞作品の紹介
【最優秀賞】枝物“七立栗(ななたてぐり)”
高知県幡多郡黒潮町に自生する珍しい栗の品種「七立栗」。小ぶりのイガが一枝に20個ほど連なり、その独特の愛らしい姿が魅力です。この品種は一年に七回も収穫でき、地域のストーリーとも結びついています。
【優秀賞】切花コチョウラン“サーフソング”
千葉県の加藤洋ラン園が手掛ける「サーフソング」は、色付きミディタイプのコチョウランです。高い需要を誇るニュアンスカラーを取り入れ、花束にも華やかさを添えます。市場の需要に忠実に応え続けた結果、今回の受賞に繋がりました。
【特別賞】ルドベキア“ヘンリーアイラーズ”
群馬県のJAあがつまの「ヘンリーアイラーズ」は、トレンドを捉えたデザイン性の高い花材。ナチュラルなスタイルを採り入れ、インテリアやガーデンでも大活躍すること間違いなしです。
【新商品奨励賞】キンギョソウ“サクラホイップ”
埼玉県のJAいるま野から登場した「サクラホイップ」は、珍しい八重のキンギョソウで、繊細なペールピンクのグラデーションが特長です。この受賞はキンギョソウにとって初の快挙で、大きな期待が寄せられています。
今年のトレンドを振り返る
2025年の受賞品には、ナチュラルな雰囲気や地域ブランドの創出といった共通点があります。派手さを排除し、柔らかなトーンで調和を重んじる素材が選ばれたことから、今後の花素材にも影響があることでしょう。
1. 調和と自然感を重視した素材
最近のトレンドとして、派手さよりも自然体の素材やニュアンスカラーが人気です。「サーフソング」や「サクラホイップ」のように、空間に溶け込む花材が支持されています。
2. 地域資源の再定義とデザイン的価値
物語性を持つ花材が評価されている現在、地域の特性がデザイン価値に繋がる時代が到来しています。七立栗のように、お土産品のような素材がブランドとして位置付けられています。
表彰式について
2025年の受賞者には感謝の意を表し、今後の作付けに役立ててもらうことを目的として、表彰式を開催します。詳細は以下の通りです。
- - 日時: 2025年12月5日(金)6:50~7:00
- - 場所: 株式会社大田花きセリ室
- - 主催: 株式会社大田花き
- - 参加者予想: 250~300人
花に込められた思いやストーリーが、今後も多くの人々に愛されることを願っています。詳しくは
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