世界とつながる教育
2025-10-27 11:09:36

遊佐中学校で行われた「世界とつながる学び」講演会の成果と展望

遊佐中学校で行われた「世界とつながる学び」講演会の成果と展望



2023年10月22日、山形県の遊佐中学校では「世界とつながる学び」というテーマの特別な講演会が行われました。このイベントはなかよし学園プロジェクトによって実施され、特に生徒たちの人権教育と国際交流の重要性を伝えるものとなりました。講演会の開催は、今年の5月に行われた人権教育講演をきっかけに生徒たちが自発的に文房具を集め始めたことに端を発します。

文房具支援の取り組み



遊佐中学校の2年3組の生徒たちは、自分たちが集めた文房具を世界の子どもたちに届けることを目指し、募金活動を行ってきました。なかよし学園はその活動を支援し、集められた文房具を必要とする国々に届けるという約束をしました。特にルワンダの「African mirror」団体を通じて、集められた文房具が子どもたちの教育の一助となり、就業や収入を得るための正のループへとつながることが示されました。

生徒たちは、文房具の送付を通じて「自分の行動が誰かの役に立つ」という実感を得ることができ、国際理解に対する意識の向上につながっています。特に、シリアプロジェクトでの体験共有により、同世代の子どもたちとつながることの大切さを知り、強い感動を受けた様子でした。

シリアとのライブ接続



講演会の日には、シリアのアラさんとアスレさんとライブ接続が行われ、生徒たちは彼らの学校の様子や日常生活について質問しました。「どんなことが難しいですか?」といった問いに対し、彼らからは「日本語の勉強が大変」との回答や、「いつか山形に行きたい」との希望が寄せられました。アラさんが「アリガトウ」と感謝の言葉を述べた瞬間、教室は温かな拍手と歓声に包まれ、言葉が持つ力を生徒たちが強く感じた瞬間でした。これにより、生徒たちの視野は広がり、「世界の人々と自分はつながっている」と実感する機会となりました。

メディアリテラシーと食の多様性



翌日23日には、特別授業が行われ、メディアリテラシーや食の多様性についての学びが深められました。特に中村雄一代表の授業では、ルワンダからの事例を通じて、SNS時代における情報の発信と受信の重要性について話し合われました。生徒たちは、情報を批判的に見る力を身につけるための思考を深めることができました。

また、英語の授業では異文化をテーマにしたディスカッションが行われ、カンボジアの昆虫食が題材に。これにより、英会話を学ぶだけでなく、持続可能な食についても考えを深めることができました。生徒たちは、自分たちの言葉で意見を表現する力を培い、国際的な視野を広げる喜びを感じました。

教育関係者の意見



講演会を受けて、校長の石黒久先生は「生徒の表情が変わり、世界との距離が近づいた」と評価し、この活動が生徒たちの成長に大きく寄与したと述べました。また、教育クリエイターの今野大輔氏も、現場の生の声を聞くことで生徒たちが積極的に学ぶ姿勢を見逃さないよう促しました。

このように、遊佐中学校の取り組みは教職員だけではなく、生徒や多くの関係者を巻き込みながら、国際的な視点を持った教育へとつながっています。文房具の集められた経験から、さらなるアクションが広がっていく様子は、教育の力を改めて実感させるものです。

今後の展望



集まった文房具は国際便で送られ、現地からの手紙や写真などの反応が学校に還流します。このような「Co-Re Loop」を通じて、生徒たちは支援される側から支援する側へとシフトし、「自分の行動が世界に影響を及ぼす」という実感を持って成長できるでしょう。これからの遊佐中学校の活動から目が離せません。


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